わらびのあく抜きについて

蕨(わらび)は春の山菜を代表する食材です。

しかし、わらびは食用に適した季節が限られており、またそのままでは食べられません
必ず「あく抜き」の下処理が必要です。(参考:食品安全関係情報詳細

わらびは時間が経つと硬くなってしまうので、できれば採った日のうちに「あく抜き」をしましょう。

あく抜きとは?

あく抜きとは、食材を水にひたして、渋み・苦みなどの食用には邪魔になる成分(あく)を取り除くことです。

植物の場合は、短時間であく抜きをするのがポイントです。
「あく」と一緒に水溶性の栄養分が抜け出て風味が落ちるのを防ぐためです。

具体的には、水にひたす前に食材を茹でて組織を軟化させたり、木灰や重曹を溶かしたアルカリ性の水を使うなどの工夫をします。

この工夫によって「あく」が抜けやすくなり、食材を食感と風味の良い「美味しい」状態にすることができます。

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「わらびのあく抜き」の方法

失敗の少ないわらびの下処理方法をご紹介します。

用意するもの

分量はわらびの量に応じて、割合を変えずに増減してください。

  • わらび(新鮮なもの)・・・【分量例】約500 グラム(およその重量でOK)
  • ・・・【分量例】約1,000cc(わらびの倍の量)
  • 重曹(炭酸水素ナトリウム)・・・スーパーなどで売ってます。【分量例】小さじ1~2杯(最大でも水の量の1%以下)
  • 大きめの鍋・・・わらびが十分ひたる大きさのもの
  • 温度計(あれば)・・・温度計があると失敗が少ないです

あく抜きの手順

1.下処理

最初にお好みで、わらびの「根元の硬い部分」と「開きすぎた頭の部分」を取り除きます。
食味が良くなります。

※盛り付けのタイミングで取り除いても大丈夫です

2.束ねる

わらびを、ひもや輪ゴムで束ねておくと扱いやすいです。
水洗い後のわらびは束ねておくと扱いやすい

また、目立つ汚れがついている場合は、軽く水洗いをして汚れを落としてください。
あく抜き後に水洗いしますので、簡単にで大丈夫です。

3.湯を沸かす

大きめの鍋に水を入れ、火にかけます。

※わらびはまだ入れません。

4.お湯に重曹を溶かす

沸騰したら重曹を入れます。
重曹は入れ過ぎないように。
沸騰したら重曹を溶かします

5.お湯の粗熱をとる

火をとめて、粗熱(あらねつ)をとります。
沸騰直後のお湯では熱すぎるため、わらびの食感が悪くなってしまいます。

温度計があれは、80℃くらいを目安にしてください。
わらびの量が少ない場合はもう少し低くします。

6.わらびを湯にひたす

お湯にわらびを入れます。
わらびが全部湯につかるようにしてください。
当店では押し蓋(おしぶた)をして重しを乗せています。
わらびの全体がひたるようにします

この時の温度は65℃くらいが目安です。
温度が高すぎる場合は、いちど押し蓋を外し、かき混ぜる等して冷ましてください。
あく抜きの温度は65℃くらいが目安

7.一晩おく

そのまま一晩(半日ほど)おきます。

温度計が無い/心配な場合は、30分経った時点でわらびの柔らかさを確認してみてください。

<確認の方法>

  1. わらびの根元部分を指で軽くつまみます。
  2. 簡単に潰れてしまう場合、お湯の温度が高すぎます。すぐに撹拌するなどして冷ましてください。
    わらびの根元部分をつまんで柔らかさを確認します

あく抜き時間については大体で大丈夫です。
心配な人は、1時間おきに、わらびのやわらかさを確認すれば失敗がありません。

8.あく抜き終了

わらびが好みのやわらかさになったらあく抜きは終了です。
アクによって、水の色が茶色っぽく濁っているはずです。
わらびから出たアクで水が茶色っぽく濁ります

9.流水で洗う

鍋から取り出して、水道水などの流水で水洗いをしてください。

10.食べる・保存する

あくを抜いて流水洗いした後のわらびは、基本的に茹でる必要はありません
そのまま保存するか、そのまま味付けをしてお召し上がりください。

※保存方法については後述します。

失敗しないためのポイント

心配な場合、どちらかと言えば「重曹少なめ・温度低め・時間短め」が安全です。
(もちろん足りなすぎはNGですが)

重曹が濃すぎたり、お湯が熱すぎると、わらびが溶けてしまい食感を損ないます
(もとに戻せません)

やわらかいのが好みの人・苦味が嫌な人は、あく抜き後、調理する際に下茹でするなどして調節してください。

あく抜き後の確認と保存方法

あく抜きが成功かどうかの判断方法

ネバリがあく抜きが成功した証拠

「あく抜きの良し悪し」はどう判断すればよいでしょう?

その一つの目安になるのが、

  • ぬめり
  • ネバリ

です。
上手く下処理が出来たわらびは、切り口に強い「ぬめり」があります。

また、「食感」も目安になります。
一般的な「水煮わらび」は柔らかすぎて、わらび本来の食感とは程遠いものです。
上手く下処理が出来たわらびは、クキッとザクッとした独特の食感(すみません、言葉でお伝えするのが難しいです)が味わえます。

ある程度は好みの問題になりますが、わらびを食べ慣れていない人だと、本当のわらびの食感は分からないかもしれません。
一度でも「本当に美味しいわらびを食べる」ことで、自分の中に基準ができて、あく抜きが成功したか失敗したかすぐ判断できるようになります。

当店では、ごく限られた期間ですが「本当に美味しいわらび漬」を販売しています。
もし運良くお求めいただけましたら、ぜひ一度味わっていただき、ご自身の中の基準を確立してください。

ネバリと食感が違います!丸昌のわらび漬
↑本当に美味しいわらび漬

わらびの保存方法

あく抜きしたわらびは、水に浸した状態で冷蔵庫へ入れ、毎日水を取り換えれば1週間ほど保存できます。
ですが、徐々に風味と食感は落ちてしまいます。

一番手軽なわらびの保存方法は、あく抜きしたわらびの水気をきって、ビニール袋などに入れて冷凍することです。
冷凍前にあらかじめ使いやすい長さに切って小分けにしておけば、すぐに使えてとっても便利です。

他にわらびの保存方法として、以下のような方法があります。

  • あく抜きしたものを「干して乾燥させる方法」
  • あく抜き前に「塩をまぶしてそのまま塩蔵する方法」(塩漬けすることによってあくも抜けます)
  • 「味噌や醤油や粕で漬け込んでしまう方法」

わらびの食べ方

わらびのお浸しは「お蕎麦」との相性が抜群

わらびはお浸し(醤油和え)で食べるのが最もおすすめです。そしてこのお浸しは「お蕎麦」との相性が抜群です。
ぜひ「ざるそば」等の付け合わせにお試しください。

さらに、お蕎麦との相性が良いと評判の「初菊(はつぎく)」も合わせると美味しいです。
ぜひご一緒にどうぞ。

初菊は「訳あり品コーナー」にも数量限定の特価品がございます。
※売り切れの場合はご容赦願います。

わらびのその他の食べ方についてはこちらもご覧ください。

わらびの豆知識

日本で流通しているわらびの約75%が輸入ワラビです。
そのため、国産のわらびは大変貴重です。

では、国産のわらびはどこで生産されたものが多いのでしょうか?
詳しくは下記のページをお読みください。